ゴルフ スコアアップ|データ分析で自分の弱点を知る方法!!
TANI MASAKI GOLF ACADEMYインストラクターの垣花です。
定期的に練習を続けて、スイングやショットは良くなってきた
・・・はずなのにスコアがなかなか伸びない
一緒に回っている同伴プレーヤーは、飛距離もショットの精度も自分とそんなに変わらないように見えるのに、なぜかスコアで負けてしまう
そんな悩みをお持ちではありませんか?
では、あなたはご自分の苦手分野をきちんと把握していますか?
コース上で何が出来ていて何が出来ていないのかをご存知ですか?
ラウンドのデータを取ることで、あなた自身の弱点を知ることが出来ます。
そうすることで、何を練習すべきなのか?
改善すべき点が見えてスコアアップに繋がります。
目次
Stats(スタッツ)という考え方
ゴルフの世界でStatsとは、Statistics(統計)の略で、部門別の成績を指します。
プロゴルファーの世界だと、賞金ランキングはもちろんのこと、ドライビングディスタンスやパーオン率、平均パット数など非常に細かく分類されています。
アメリカのPGAツアーですと、例えば25ヤード刻みの距離でそれぞれの距離からグリーンに乗った確率や、ピンまでどれだけ寄ったのか、パッティングでは距離別のカップインする確率はもちろん、3パットする率、しない率、5フィート(約1.5メートル)、10フィート(約3メートル)が1パットで入る確率など、非常に細かなデータがとられています。
アマチュアの方の場合、そこまで細かいデータをとることはさすがに難しいので、最低限のデータを取り、スコアアップを目指しましょう。
スコアアップには、どんなデータ(統計)をとればいいのか?
・フェアウェイキープ率
・パーオン率
・平均パット数
・バンカー脱出率
・OBや池の回数
アマチュアの方の場合、最低限上記のデータは取っておきたいところです。
これらのデータを集めて分析していくと、実は出来ていると思っていたことが出来ていなかったり、あまり得意じゃないと思っていたことが実は出来ていたりと、自分自身の感覚とのギャップが見えてくるようになります。
またデータを取ることで、自分の弱点が分かりますから、課題がより明確になるので、練習の効率が良くなります。
フェアウェイキープ率
これはパー3を除くすべてのホールで、ティーショットがフェアウェイに残った確率を示します。
フェアウェイキープ率が高ければ高いほど、セカンドショットを良いライから打てるようになります。
良いライから打てれば、グリーンに乗るチャンスも増えスコアアップに繋がります。
逆にフェアウェイキープ率が低ければ低いほど、セカンドショットがラフや林、傾斜地やフェアウェイバンカーなど、ライの悪い状態から打つ回数が増えてきます。
そうすると、セカンドショットの難易度が高くなる為、パーオン率が下がってきてしまい、スコアを崩す要因になってしまいます。
フェアウェイキープ率の出し方
フェアウェイキープ率の計算方法は下記の通りになります。
『フェアウェイキープした回数÷パー3以外のホール数×100』
例)パー72のコースでパー3を除くホール数が14ホール、フェアウェイキープ7回の場合
7÷14×100=50%
このようにしてフェアウェイキープ率を算出していきます。
各ツアーのフェアウェイキープ率1位の成績(2018年)
日本男子
1位:73.69%
米国男子
1位:74.79%
日本女子
1位:77.76%
米国女子
1位:85.7%
こうしてデータ見てみると、トップ選手で70%強という結果になっています。
プロゴルファーは常にフェアウェイからセカンドショットを打っているイメージがあるという方もいらっしゃいますが、10回に2~3回くらいはフェアウェイを外している計算になります。
アベレージゴルファーの方の場合、2~3ホールに1回程度、つまりフェアウェイキープ率およそ35~50%前後を目標にしていくとスコアアップが見えてきます。
パーオン率
まずパーオンとは、ゴルフで「規定打数から2を引いた数」でグリーンに乗る事をパーオンと言います。例えばパー3なら1打、パー4なら2打、パー5なら3打でグリーンに乗る事をパーオンと言います。
そしてパーオン率とは、18ホール中でパーオンさせる確率を示した数字になります。
スコアアップにあたって、特にプロゴルファーはこのパーオン率を上げてバーディーパットを打つチャンスを増やしていくことがスコアメイクの鍵になります。
パーオン率の出し方
パーオン率の計算方法は下記の通りになります。
『パーオンしたホール数÷18ホール×100』
例)10ホールでパーオンした場合
10÷18×100=55.55%
パーオン率は、パー3では1回、パー4で2回、パー5では3回の打数でグリーンに乗った確率を示します。
プロの場合、パーオン率が高ければ高いほどバーディーパットを打つ機会が増えてきますので、この数字は非常に大切なものになってきます。
各ツアーのパーオン率1位の成績(2018年)
日本男子
1位:70.79
米国男子
1位:74.25
日本女子
1位:75.33%
米国女子
1位:77.0%
こちらもフェアウェイキープ率同様、70%強となっています。
しかし残念ながら、アマチュアの方の場合、フェアウェイキープ率に比べてパーオン率の数字は全く違うものになります。
少し厳しい話になりますが、スコア100くらいのゴルファーの場合、パーオンする回数はほとんどゼロに近くなります。
スコア90(ハンディキャップ18くらい)でラウンドする方でも、パーオンする確率は18ホール中3回程度というデータもあります。
平均パット数
これは1ホールあたり、平均何回でカップに沈めたのかを見る数字です。
ゴルフが上達すればするほど、スコアメイクに大きな影響を与えるパッティング。
また、パターは1ラウンドで最も多く使用するクラブです。
100を切る為にはもちろん、90や80を切る為にもこのパッティングは非常に重要なポイントになります。
しっかりとデータを取り、実際の自分のレベルを今一度確認してみてください。
なお、プロツアーの場合はパーオンした際の平均パット数で出ていることがほとんどですが、アマチュアの方の場合はパーオンするしないに関わらず、合計パット数を基準に計算していきましょう。
平均パット数の出し方
平均パット数の計算方法は下記の通りになります。
『合計パット数÷回ったホール数』
例)18ホールの合計パット数が33回の場合
33÷18=1.83
これは1ホール当たり平均何回パットをしたかという数字になります。
基本的に、ゴルフの場合1ホール当たり2パットでカップインするよう基準が作られています。
各ツアーの昨年の平均パット数1位の成績(2018年)
日本男子
1位1.7333
米国男子
1位:1.689
日本女子
1位:1.7414
米国女子
1位:1.722
アマチュアの方の場合、まずは18ホールの合計パット数で40を切ることを目標に取り組んでみましょう。
バンカー脱出率
ツアーではサンドセーブ率というデータが出ています。
サンドセーブ率とは、グリーンサイドのバンカーから(スコアに関係なく)2打以内でカップインする確率のことを言います。
しかし、アマチュアの方の場合、まずはバンカーから1打で脱出できたかどうかをデータとして出すといいでしょう。
1発で脱出できるようになってきたら、今度はバンカーから3打以内でカップイン出来る確率を上げればスコアアップが望めます。
OB・池・ペナルティエリアに打ち込んだ回数
スコアアップするためには、当然OBや池などのハザードを避ける必要があります。
私自身も、ゴルフ初心者の頃は数えきれないくらいOBや池にボールを打ち込んだものです。
ハザードに打ち込んでしまうと、それだけで1~2打損してしまいます。
例えば1ラウンドで3回OBを打てば、それだけで6打ロスしてしまいます。
そこから何とか取り返そうと力んでしまうと、更に大叩きしてしまいます。
まずは1ラウンドあたり自分自身が何回くらいハザードに打ち込む傾向があるのかを知り、次に左右どちらのミスが多いのかを割り出します。
そうすることでプレッシャーがかかった時にどっちに曲がることが多いのかが分かってきます。
もし両方共に曲がるようであれば、もしかするとまだスイングが出来上がっていないのかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
自分のゴルフをデータで見ることにより、課題が明確になれば闇雲に練習しているより早くスコアアップが望めます。
ただし、これらのデータは最低5ラウンド、出来れば10ラウンド分くらいのデータを集めていただければと思います。
そしてそれを半年~1年ごとに分けてまとめてみてください。
そうすることで、練習してきた成果が目に見えるようになってきます。
自分自身が目指すレベルに応じて、それぞれのスタッツの平均値を上げていくようにしてみてください。
現在ではスマートフォンのアプリでも同様のスコアデータ管理が出来るようになっています。
今回ご紹介したものと同じようなデータをラウンドしながら入力することも可能です。
そういったアプリも是非活用し、ご自身のスコアアップに役立ててみてください。