ゴルフスイング シャフトクロスの原因と直し方
TANI MASAKI GOLF ACADEMY21インストラクターの垣花です。
今回は、トップオブスイングでのシャフトクロスに関してお話していきたいと思います。
プロゴルファーのスイングは見ていて美しく見えますね。
スイングが美しく見える理由のひとつに、トップオブスイングの形が挙げられます。
美しく再現性の高いゴルフスイングでは、トップオブスイングのポジションでシャフトは飛球線方向に対して平行か、やや左を差すレイドオフの形が多く見られます。
しかしシャフトクロスしてしまうと、スライス、引っかけ、シャンク、ダフリなど、実に多くのミスショットの原因になってしまう場合があります。
今回は、そんな多くのミスショットの原因になってしまうシャフトクロスの直し方について説明していきたいと思います。
目次
シャフトクロスとは
シャフトクロスとはトップオブスイングの時に、シャフトが飛球線をクロスする(飛球線よりも右を向く)ことを言います。
シャフトクロスはオーバースイングの原因になるだけでなく、ダウンスイングでのクラブが下りてくる軌道がスイングプレーンからズレやすくなり、インパクトの再現性が低くなる為、ボールが右にも左にも曲がりやすくなります。
シャフトクロスになるとどんなミスが出る?
トップオブスイングでシャフトクロスになってしまうと、ダウンスイングで本来通るべき手の位置が高くなる「手元が浮く」現象や、クラブヘッドが手元よりも低くなる、いわゆる「クラブが寝る」という現象が起きやすくなります。
シャフトクロスが原因で手元が浮く場合
シャフトクロスが原因で手元が浮いてしまう場合、同時にクラブヘッドも浮いてきてしまう為、トップのミスが多くなります。
その他、同時にフェース面の向きも開きやすくなる為シャンクやスライスといったミスも多く出やすくなってきます。
また、それらを嫌がってフェース面を返そうとしてしまうと、左に曲がる引っかけのミスにも繋がる場合があります。
シャフトクロスが原因でクラブが寝る場合
シャフトクロスが原因でクラブが寝て下りてきてしまう場合、手元よりもクラブヘッドは低い場所を通ってしまう為、手元が浮くのとは逆にダフリのミスが多くなります。
フェース面は手元が浮いた時と同じように開いてくるため、同様にシャンクやスライス、それを嫌がってフェースを返してしまう引っかけの原因にもなります。
シャフトクロスの原因と直し方
トップオブスイングでのシャフトクロスの原因は、大きく3つに分けられます。
1、テークバックでクラブヘッドをインサイドに引き過ぎる
2、バックスイングでフェース面が開いてしまう
3、トップオブスイングで右脇が開いて右肘が外を向いてしまう
テークバックでクラブヘッドをインサイドに引き過ぎる
クラブの始動、テークバックでクラブヘッドをインサイドに引き過ぎてしまうと、ハーフウェイバックからはその反動でクラブを引き上げてしまう事によってシャフトクロスになってしまいます。
直し方
この場合、逆にクラブヘッドをややアウトサイドに上げていく意識を持ってバックスイングを行います。
その際、手元が体から離れないよう注意してください。
ややアウトサイドにクラブヘッドを上げていくことで、トップオブスイングでは、クラブヘッドが若干背中側に倒れてレイドオフの形になります。
簡単に出来るドリルとしては、クラブを持たず、両手を開いて右手が左手の前に来るように構えます。
その後右手が常に左手の前にある状態を保ってテークバックすることで、クラブがインサイドに上がるのを防ぐ事が出来るようになります。
バックスイングでフェース面が開いてしまう
もうひとつの原因として、バックスイングでフェース面が開いてしまう動作があります。
フェース面を開きながらバックスイングを上げていくと、クラブヘッドの重みでクラブが寝てしまい、最終的に左手が甲側に折れてしまい、シャフトクロスになってしまいます。
直し方
この場合、フェース面が開いてしまう事が原因ですので、逆にフェース面を閉じながらバックスイングしていくことが有効な矯正法になります。
フェース面がボールの方向を指し続けながらバックスイングしていくと、フェース面が開かずスクエアな状態を保つことが出来ます。
フェース面をボールに向ける意識を持ちながらトップオブスイングまで上げる事が出来ると、左手甲が折れずに真っ直ぐな状態になり、シャフトクロスが直ってきます。
トップオブスイングで右脇が開いて右前腕が外を向いてしまう
最後にトップオブスイングで右脇が開いて右前腕が外を向いてしまうことが原因でシャフトクロスになってしまうタイプです。
これは、体の回転を使わずに手でクラブを上げてしまう方に多く見られる症状です。
体の回転を使わずに手でクラブを上げてしまうと、窮屈になってしまい両肘の間隔が大きく開いてしまいます。
そうなると、右脇が開いて右前腕が外を向いてしまい、シャフトクロスになってしまうのです。
直し方
この場合、体のバックスイングで体の回転が上手くいかずに両肘の間隔が広がってしまう事が原因になります。
アドレス時の両肘の間隔を変えずに体の回転でバックスイングを行う事によって、このタイプのシャフトクロスはなくなってきます。
ツアープロコーチ 谷 将貴が正しいトップの作り方を動画で説明します。
ツアープロコーチ 谷 将貴がレイドオフトップの作り方を動画で説明します。
まとめ
いかがでしたか?
シャフトクロスでお悩みの方も多いかと思います。
一見大きくスイング出来ているように見える為、非常に飛距離が出るように感じるかもしれませんが、実は多くのミスショットの原因になっている可能性があります。
また、スイングの見た目もあまりカッコいいとは言えないこのシャフトクロス。
逆にシャフトがクロスせず真っ直ぐ、ややレイドオフになる事によって、スイングプレーンに対してクラブが素直に下りてくるようになります。
そうするとスイングの再現性が高まり、曲がらない球が打てるようになるだけでなく、ミート率が上がってむしろ飛距離がアップする事もあります。
あなたもシャフトクロスを直して美しいスイングを手に入れてください。