スライスを直す方法~バックスイングでスライスは直せる~
いかに正しい構えが出来ていたとしても、スイング中にフェースが開いてしまっては、ボールはスライスしてしまいます。
特に、クラブを上げていくテークバックからトップオブスイングにかけて一度フェースが開いてしまうと、インパクトまでにフェースを真っ直ぐな状態に戻すのは至難の業です。
今回は、「スライスの直し方~バックスイングを変えればスライスは直せる~」ということで、テークバックからトップオブスイングにかけてフェースが開いてしまう原因4つに注目し、その直し方をお伝えしていきます。
目次
テークバックで腕を捻じってフェースが開き、スライスする
アドレスからクラブを上げ始めるテークバックで腕を捻じってしまうとフェースが開いてしまいます。
上げ始めた瞬間からフェースが開いてしまい、その後ずっと開いたままになってしまうパターンです。
一度開いたフェース面をインパクトの瞬間までに元に戻すことは非常に難しくなる為、出来る限りスクエアな上体を保つことが大切です。
◆チェックポイント
ハーフウェイバック時のフェース面の向きに注目します。
クラブが地面と平行になった時に、フェース面が斜め下を向いているのが正解です。
この時、フェース面が正面を向いているとフェースが開いている状態になります。
また、ハーフウェイバックでフェース面がスクエアになっているかどうかを確認するもう一つの基準としては、左手甲が正面を向いているかどうかです。
※ハーフウェイバックでフェース面は斜め下、左手甲は正面を向くのが正解。
もしハーフウェイバックで左手甲が斜め上を向いていると、フェースは開いている状態になります。(グリップがスクエアに握れている場合)
※腕を捻じるとフェースが開き、左手甲は斜め上を向いてスライスの原因になる。
体が起きてフェースが開き、スライスする
バックスイングを上げていく際に体が起きてしまうと、フェースが開いてしまいます。
また、体とボールの距離が変わってしまうため、スライスするだけでなく、上手くボールが打てずにトップやダフリといったミスも引き起こす原因になってしまいます。
正しくは、アドレス時の前傾角度を保つ必要があります。
◆チェックポイント
前傾角度を保って体の回転でバックスイングをすることで、フェースの開きを防ぐことが出来ます。
練習方法は、頭を壁に付け、壁から離れないようバックスイングすることで前傾角度を保つことが出来ます。
※バックスイングで上体が起きると、同時にフェースが開いてスライスしてしまう。
※頭を壁に付けてシャドースイングすることで、前傾角度を保つ練習。
トップオブスイングでフェースが開き、スライスする(左手甲が折れる)
これはスライスの原因としてはトップクラスに多いポイントです。
トップオブスイング時に、左手甲が折れてしまうことでフェースが開いてしまう現象です。
この形になっているとフェースが開いているため当然スライスが出てしまいます。
フェース面をスクエアに保つためには、トップオブスイング時に左手甲を真っ直ぐにする必要があります。
※トップオブポジションでは左手甲が真っ直ぐになり、フェース面は斜め上を向いている。
左手甲が折れてしまうとフェースが開いてスライスが出やすくなってしまうだけでなく、スライスを嫌がって反射的にインパクトの瞬間にフェースを大きく返してしまい、左に曲がるミスにも繋がってきてしまうのです。
◆チェックポイント
トップオブスイング時に、左手の甲が真っ直ぐになっているか確認してみましょう。
また、コツとしてはテークバックからトップオブスイングにかけて、フェース面が常にボールを向き続けている意識を持つことで、フェースが開かずにクラブを上げることが出来るようになります。
※トップオブスイングで左手甲が折れると、フェースが開いてスライスしてしまう。
※フェース面が常にボールの方向を向く意識を持つことでフェースの開きを防げる。
フライングエルボーになってしまいフェースが開いてスライスする
最後にフライングエルボーが原因でのスライスの直し方です。
これはトップオブスイングで右ひじが大きく後方を向いてしまうことを言います。
フライングエルボーになってしまうと、左手甲が折れやすくなり、フェースが開いてしまいます。
また、クラブが飛球線方向に対して右を向く「クロスオーバー」の形になりやすくなります。
クロスオーバーなってしまうと、ダウンスイング時にクラブがアウトサイドから下りることもあれば、極端にインサイドから下りやすくなることもある為、球筋はより安定しにくくなってしまいます。
フェースが開いてアウトサイドからクラブ下りればプルスライスになりますし、同じくフェースが開いてインサイドからクラブが下りればプッシュスライスになってしまいます。
◆チェックポイント
トップオブスイングで右ひじが地面を指しているかを確認します。
そうすることで、フライングエルボーによるフェースの開きや、スイング軌道のズレを修正することが出来ます。
また、正しくトップオブスイングが作れると、フェース面は斜め上を指すようになります。
※トップオブスイングで右前腕が真下を向く。
※フライングエルボーになると右前腕は背中側を指し、左手甲が折れてフェースが開く。
※クロスオーバーが原因でのアウトイン軌道+オープンフェースでは打球はプルスライスになる。
※クロスオーバーが原因の極端なインアウト軌道+オープンフェースでは打球はプッシュスライスになる。
有効なドリルと練習器具
フライングエルボーになる方は、バックスイングで両肘の間隔が変わってしまう傾向にあります。
アドレス時の両肘の間隔を変えないようにバックスイングすることも大切なポイントになります。
そうすることにより、右肘が浮く形を防ぐことが出来るようになります。
有効なドリルとしては、まずクラブを両手で1本ずつ持ちます。
次にアドレス時にシャフトを平行に保ったままバックスイングすることで、右ひじが浮くフライングエルボーを防ぐことが出来ます。
※2本のクラブを平行に保つことで、両肘の間隔が変わらずに振り上げることが出来る。
※フライングエルボーになると、クラブが交差してしまう。
また、有効な練習器具としてはシンプルマスターCBがおススメです。
この道具の使い方は別リンクにてご紹介いたします。
※シンプルマスターCBを使うことで、両肘の間隔が保たれ、正しいトップオブスイングになる。
<別リンク>
谷 将貴 監修 ゴルフ練習器具【シンプルマスターCB】の使い方と効果
まとめ
いかがでしたか?
今回はテークバックからトップオブスイングにかけてフェースが開いてスライスしてしまう原因とその直し方についてご紹介いたしました。
スライスで悩んでいる方は非常に多いかと思いますが、意外にもスイングの早い段階でスライスが起きる原因が作られている場合は多いです。
正しいテークバックからトップオブスイングの形を覚えることで、スライスを直していきましょう。